2016年11月22日05時59分福島県沖でM7.4の地震が発生。最大震度5弱。震源の深さ25㎞。地震直後には津波警報および注意報も発令された。地震発生後30分過ぎには福島県小名浜港で津波の引き波が観測され、その後は東北地方から関東地方太平洋沿岸部そして伊豆諸島の広い範囲で津波が観測された。08時03分には仙台港で1.4mの津波(今回の津波最大高)も観測された。その後12時50分までの間には津波警報注意報ともにすべて解除された。地震の特徴としては北西-南東方向に張力軸を持つ正断層型地震「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」(東日本大震災)の余震と考えられる。その他当初福島県沿岸部のみに発表されていた津波警報が08時03分仙台港の津波高を受けて、その6分後の08時09分に宮城県沿岸部の津波注意報が警報に変わり、福島第二原子力発電所3号機の使用済み燃料などを保管する燃料プールの冷却用のポンプが停止し、約一時間半冷却が停止するなど、今後の地震対策や避難情報のあり方について再考すべき事例とも言える地震だった。最後に気象庁の津波地震での防災上の留意事項について引用し、この投稿を終えたい。
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『防災上の留意事項』
津波注意報が発表されている地域では、海の中や海岸付近は危険です。海の中にいる人はただちに海から上がって、海岸から離れてください。潮の流れが速い状態が続きますので、注意報が解除されるまで海に入ったり海岸に近付いたりしないようにしてください。揺れの強かった地域では、落石や崖崩れなどが起こりやすくなっている可能性がありますので、今後の地震活動に注意し、復旧作業に携わる方々等、危険な場所に立ち入る場合は地震に注意しながらの作業を心がけてください。揺れの強かった地域では、地震発生から一週間程度は、最大震度5弱程度の津波を伴う地震に注意してください。特に地震発生から2~3日程度は、規模の大きい地震が発生することが多くあります。
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「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」について(第79報) -平成28年11月22日05時59分頃の福島県沖の地震-